ごはんのこと

肺水腫後の「食べない」と向き合った記録

fuku29work23
このブログについて

10歳で僧帽弁閉鎖不全症と診断されたウディ。
症状の少ない段階から始まり、肺水腫、投薬、手術を経て、今もケアは続いています(2026年2月現在は12歳)。

シニアわんことミドルなわたし、ふたりですこやかに生きる工夫と日々。都度の選択や迷いを記録しながらQOLを上げることを目指します。

大好物も「食べない」状態に陥る

初めての「肺水腫」を起こしてから、私がいちばん困ったのは食事でした。

心雑音後、食べムラはあったけれど、「まったく食べなくなる」という現象は、これが初めてで、本当に戸惑ったし、手当たり次第という言葉がピッタリなくらい、いろいろと試しました。

それまで好物だったレバーも、ちゅーるも、食べない。

匂いを嗅ぐだけで、顔をプイと背け、離れてしまうのです。

食べないと体力が落ちる。でも、無理に食べさせると吐いてしまう。投薬後に吐くと、薬も「効いてない」状態で、ますます悪循環になっていく。

この時期は、「食べない」ウディを目の当たりにしながら、どうやって食べさせるかを毎食考えていました。

肺水腫になった日のこと
肺水腫になった日のこと

「食べない」のではなく「食べられない」

当時の記録を見返すと、ウディの食欲不振には、複合的な理由がありました。

肺水腫後のウディは、

  • 胃の不調
  • 薬の影響
  • 唾液の少なさ
  • 噛む力の低下
  • 気温や湿度の影響(梅雨時期に入る)

こうしたことが重なり、ウディ自身も「食べたいけど、食べられない」状態だったのではないかと思います。

実際に、プイッと顔を背けて「食べたくない」意思表示をする日もあれば、逆に、食べる気満々で口に入れたけどこぼしてしまい、うまく食べられずに諦めてしまうということもあったからです。

特にこの時期に気になったのが、何も食べてないときも「口をむちゃむちゃ」する姿。

かかりつけの先生によると、「唾液が足りないんじゃないかな」とのこと。病気の進行や薬を飲み始めた影響もあって、体が変わりつつあり、その影響は少なくないはず。

通常であれば、丸一日くらいは食べなくても心配ない。特に胃腸に不具合がある場合は、食べさせずに様子を見ることもあるけれど、ウディの今の状態は、食べられないと命が危ない。

点滴ができないので、口から食べさせ気力・体力をつけないといけないため、気持ちも焦りました。

「栄養補給を点滴でできないか?」と先生に相談しましたが、「肺水腫後なので点滴は避けたい」ということで、とにかく何でもいいから口から何か食べさせて、と言われました

食べられるものを探し続ける日々

この時期は、毎回「食べられるもの」が変わるので、手当たり次第にいろいろなフードを買って試して、を繰り返していました。

みるみる体重が減るウディをみて、先生も「ホントに何でもいいから食べるものを食べさせて」と、健康時ならあげたくないような菓子パンやおやつの類いも例に挙げ、命をつなぐこと最優先に「何でもいい」を強調。そのくらい、切羽詰まってきていました。

そんな状況下で、私が片っ端からウディに出していって、繰り返し食べてくれたものを書きます。

ドッグフード(ドライフード/半生タイプフード)

  • 馬肉のドライフード(ヤムヤムヤム)
  • ドライフード(このこのごはん)
  • 半生フード(sakura petfood)
  • 半生フード(無添加良品)
  • ウエットタイプ(国産若鶏レバー&緑黄色野菜) etc…

この期間、1回だけで食べない、または匂いを嗅いだだけで食べなかったドッグフードもわんさかありました。上の中でも、無添加良品はいちばん食べてくれました(その他、心臓疾患中にウディが良く食べたフードについては別項で詳しくまとめます)

肉・魚

  • 鶏胸肉
  • ささみ
  • 豚肉
  • 牛肉
  • レバー
  • タラ etc…

食材はゆでたり、蒸したりしました。蒸したほうが食いつきが良いので、今は肉・魚・野菜は蒸して与えています


補助的に食べたもの

  • 鶏卵の黄身(かたゆでしたもの)
  • さつまいも
  • かぼちゃ
  • 白米
  • きゅうり
  • キャベツ
  • 鶏チップス(ジャーキー)…etc

状態や時間帯によって、「食べる/食べない」もコロコロ変わります。昨日食べたものを、今日は拒否!ということもしょっちゅうでした。

そんな中で、鶏胸肉をパリパリに乾燥させたチップスはよく食べましたが、翌日に吐いてしまうことが繰り返され、あげられなくなりました。胃腸が弱っているところに、消化が良くないジャーキーが負担になったのかもしれません。薬膳の観点からもジャーキーはこの時期避けたいものでしたが、貴重な「食べられるもの」だったので、悶々としました。

毎回、少しずつ。ちょこちょこ匂いを嗅がせて食べるものをあげることを繰り返しました

砕く・ふやかす・鼻につけるなど、与え方を工夫

食材だけではなく、食べさせ方の工夫もかなり試しました。

たとえば、ドライフード。そのまま与えて食べる日もあれば、食べない日もあるので、砕いたり、お湯でふやかしたり、トッピングをしたり。

器に入れて置いておく、逆に指でつまんで食べさせる、コングに入れて遊び食べさせる、など、いろいろやりました。これもその日によって「正解」が変わるので、最終的には「ドライフードは何も加えず、ドライのままで放置」にしました。

ウディも食べたいときや、食べられそうなときに好きなだけつまみ食いできるし、ドライフードのままにしておけば、長時間置いておけるので、ストレスが軽減。

ドライフードの器のほかに、ゆで鶏や野菜、ごはんなどは別皿に入れて置いておくと、そのときの気分で食べられるほうを選んで食べることができるので、当面はそういうふうに、ウディが食べられそうなものをズラリと並べ、「本人に選ばせる」ことにしました。

また、サプリやヨーグルト、ミルクなどの液体系のものは、指ですくって鼻先にチョンってつけたり、歯磨きの要領で歯に当てるようにして舐めさせたりして与えました。

鼻の上にチョンッてつけると、ウディが舌でそれを舐め、そこからミルクの器に向かって飲み始める行動に移ることもあったので、液体系はそれで促しました

何をしても食べないときは、場所や人を変えることもしました。

一度、妹が様子見に来てくれたときは、何も食べない状態だったところを、妹の愛犬のフード(このこのごはん)を妹が手で一粒ずつウディの口元に持っていったら食べ始めたので、以来、妹の手を借りたり、実家に連れて帰って母に食べさせてもらったりもしました。

不思議と、自宅だと食べなかったのに、環境や人が変わったら食べることもある。

そんな発見が、この時期は大きな救いになりました。

ジャーキー少量に蒸した長芋をぬる。カボチャと白米のお粥、蒸した鶏肉で胃腸の立て直し

立て直しの「呼び水」になったペースト飯

肺水腫発症後、いちばんキツかった最初の1カ月の間で、「何をしても食べない」日が発症後数日でやってきました。

そのときは薬を飲んでもいつの間にか吐いてたり、薬自体を口に入れさせてくれなかったりと、ウディも具合が悪い中で相当抵抗してきて、点滴も打てない中、とにかく「立て直し」をしなくてはという中で、たまたま見つけたのが、「ニュートリスタット」というペースト状の栄養補助剤でした。

食欲がまったくないときでも使え、胃腸の負担をかけることなく与えることができるもの。ちょっと高かったですが、背に腹は変えられないと購入し、与えてみました。

レバー風味とありますが、匂いはなかなか独特かつ強烈です。

これを、指につけて歯磨きの要領で舐めさせる。最初は、プイと顔を背け、なかなか口に入れさせてもらえなかったけれど、「とにかく栄養を与えねば!!!」という気持ちで粘ってなんとか口に塗り込むことを1日3回。

これを辛抱強く(お互いに)続けていったら、それが呼び水になったのか、そこから吐くこともなくなり、だんだん他の食べ物も口にするようになったんです。

4〜5日で1本使い切りましたが、その頃はもう食べられるものが増えていました。まさに、このとき命をつないでくれたもの。「これを舐めさせれば、呼び水になって食べられるようになる」と私の心理的負担も取り去ってくれました。

また、動物病院で購入できる高栄養のちゅーるにもお世話になりました。ただ、ちゅーるは匂いで嫌がることも多く(肺水腫前は大好物だったのに)なかなか食べてくれなかったのですが、ハイカロリーなので、なんとか口に塗り込んで摂取させました。

食欲ゼロ!食べるの拒否!のときに助けられたもの。特に真ん中のニュートリはウディには命綱に

まとめ

ウディが食べられないときは本当に心配で、「なんとか食べてほしい!」という思いが焦りになり、精神的にかなり削られました。そんな中で、大きく下記3つの方法で「立て直し」ができました。

  • フードや食材を変える
    →ドライフード、セミドライ、ウエット、などいろいろなメーカーのものを手当たり次第にあげてみて、ちょっとでも食べたものは繰り返しあげてみる
  • あげ方を変える
    →器を変える、手で直接あげる、スポイトなどを使う、人を変える、場所を変えるなど、あげ方を変えてみる
  • ペーストの栄養補助剤を活用する
    →病前病後、病中でも使えるペーストやゼリー状の栄養補助剤を与えてみる

食事面は、その後も波があり、試行錯誤は続きましたが、最初のこの1カ月を乗り越えたことがバネになり、以後はあまり動じずに対応できるようになりました。

何より、肺水腫後は、点滴で栄養を外から入れられないので、「食べない=死に直結していく恐怖」が常にありました。当時つけていた日記に、呼吸、投薬、体調の変化などをかなり細かく記録していたのも、ささいな変化も見逃さずに対応したい気持ちの表れです。

このころの記録を見返すと、食事だけでなく生活そのものが大きく変わっていった1カ月でした。そのときの様子は、次の記事でまとめます。

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ウディまま
ウディまま
シニアで持病のあるわんこと、すこやかに暮らすための実践記録。僧帽弁閉鎖不全症から肺水腫を経験した愛犬ウディと向き合い、治療や通院を重ねながら、療養から日常に戻すまでに取り組んだ食養生や暮らしの工夫、QOLを上げるための選択を体験ベースで綴っています。 ◉このブログを書いている理由やスタンスについては「プロフィールを読む」からご覧いただけます。
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